COLUMN
多汗症や脇汗で悩んでいる人には、脇ボトックスがおすすめです。
どの程度汗を抑制できるかは個人差がありますが、ほとんどのケースで80〜100%の量を減らせます。
ただし脇ボトックスの効果は半永久的に続くものではありません。
効果を長持ちさせるには、定期的に脇ボトックスを打ち続ける必要があります。
また、使用する製剤の量や施術間隔が適切でない場合、抗体ができる可能性があるため注意しましょう。
脇ボトックスとは、ボツリヌストキシン製剤を直接脇に注射することで発汗を抑える治療法です。
人体には汗の元となるエクリン汗腺、臭いの元になるアポクリン汗腺という2つの汗腺が存在します。
多汗の原因としてはエクリン汗腺が大部分を占めており、アセチルコリンという神経伝達物質によって発汗が促されます。
ボツリヌストキシン製剤にはアセチルコリンの働きを抑制する作用が備わっているため、汗の分泌をブロックすることができます。
注射針を使用して、片脇15〜20箇所にボツリヌストキシン製剤を注入します。
極細の針を使用するので痛みは非常に少ないですが、複数回刺すため不安を覚える人もおられるかもしれません。
痛みに敏感な人には麻酔クリームの対応も可能ですのでご相談ください。
持続期間には個人差がありますが、平均で3〜4カ月、長い人では半年ほど効果が持続します。
ボトックスが効いている間は脇汗のほとんどを抑制できるため、汗や臭いによる悩みが改善し、制汗スプレーが必要ないくらい快適に過ごせます。
脇ボトックスのメリットは、下記の通りです。
・汗の量や臭いを抑制できる
・ダウンタイムがほとんどない
・定期的に打ち続けると持続力が高まる
身体的な負担が少ないながらも、汗の抑制効果が非常に高いことが脇ボトックスを受ける利点です。
脇ボトックスには、アセチルコリンによるエクリン腺への神経伝達を遮断し、脇汗の症状を改善する効果があります。
汗の量が減少すると皮膚に細菌が繁殖しにくくなるため、臭いも抑制できます。
脇ボトックスが、軽度のワキガに効果的だといわれるのはこのためです。
ただし臭いの元であるアポクリン汗腺への抑制効果はほぼ見られないため、重度のワキガには効果が薄くなるでしょう。
脇ボトックスのダウンタイムはほとんどありません。
針を刺すので内出血が生じることがありますが、顔と違って見える場所ではないのでさほど気にならないでしょう。
また、施術時間も10分程で終わるので、学業や仕事の関係でまとまった休みを取ることが難しい人や、手軽に受けられる施術を検討している人にもおすすめです。
補足として、脇汗の悩みを改善する方法には切除による治療もあります。
効果は半永久的に見込めますが、身体的な負担の多さがデメリットです。
しかし脇ボトックスであれば身体への負担は非常に少なく、当日からシャワーや入浴も可能です。
ボトックスは定期的に打ち続けることで持続力が高まります。
ボツリヌストキシン製剤は20年以上前から医療の現場で使用されており安全性が高いものですのでご安心ください。
持続の程度には個人差があるので、クリニックや医師と連携を取りながら調整することが重要です。
脇ボトックスのデメリットは、下記の3点です。
・効果が出るまでに時間がかかる
・施術を定期的に受ける必要がある
・重度のワキガには効果が薄い
施術を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも理解することが大切です。
脇ボトックスは施術を受けてすぐに効果を発揮する治療ではありません。
個人差はありますが、術後3〜7日間をかけて薬剤が定着し効果があらわれます。
注意点として、施術直後に過剰な刺激を与えるとボトックスが広範囲に広がり効果が半減するおそれがあるため、術後から1週間は施術部位のマッサージなどは控えてください。
持続期間は長くて半年程度が目安なので、効果を持続させるには定期的に施術を受ける必要があります。
たとえば夏が近づく5月下旬〜6月頃に脇ボトックスを受けると、もっとも汗が多くなるであろう7〜8月の時期を乗り越えられます。
費用や時間に余裕があれば3〜4ヶ月に1回のペースで治療を受けることがおすすめです。
脇ボトックスは汗を出す汗腺であるエクリン腺の抑制には非常に有効な作用をもたらしますが、臭いの原因であるアポクリン腺にはほとんど効果が見込めません。
軽度のワキガに対して改善が見込めるのは、汗の蒸発による臭いの拡散を抑えられるからです。
しかしワキガが重度化していると、ボトックスだけでは症状の改善に至らない可能性があります。
ワキガの治療を目的とするのであれば、外科手術が適している場合もあります。
まずはカウンセリングでご相談ください。
稀な症例として、脇ボトックスを打ち続けた結果、抗体が発生したケースがあるので注意が必要です。
抗体ができてしまうとボトックスを注入した際の効果が見込めなくなってしまいますが、通常の頻度で利用していれば発生することはほぼありません。
純度の高いボツリヌストキシン製剤を利用することで、抗体ができるリスクを大きく抑えられます。
ボツリヌストキシン製剤の量(単位数)が多すぎたり、施術間隔が短すぎたりする場合にも、抗体が発生するリスクが高まります。
その見極めには、ボトックス注射に精通した医師を頼ることが重要です。
患者様に適した単位数で施術を行い、適した施術間隔を空けることで抗体の産生を抑えられます。
脇ボトックスで優れた効果を出すには、医師の技術や実績の他に、どのボツリヌストキシン製剤を使用しているかが重要です。
当院では厚生労働省から唯一認可を受けている、アラガン社のボトックスビスタを使用しています。
施術はボトックスを熟知している医師が行うため、処置時間はわずか10分で終わります。
多汗症で悩みを抱えている人には、脇下だけでなく、額・うなじ・手のひら・足裏に対してもボトックスを注入することが可能です。
汗の量や軽度のワキガに悩む人には脇ボトックスがおすすめです。
汗の量を大きく緩和でき、定期的に打ち続けることで持続力も高まります。
ただし製剤の量や施術間隔が適切でない場合には、抗体ができるケースもあるため注意が必要です。
抗体が産生されたとしても、ただちに全ての効果がなくなるようなことはありませんが、リスクを最小限に抑えるためにはボトックスに精通した医師を頼ることが賢明です。
初期研修終了後、NTT関東病院麻酔科、TIクリニック(美容皮膚科)等を経て、2018年にCHRISTINA CLINIC銀座の院長に就任。2016度よりアラガン施注資格認定医。
CHRISTINA CLINIC銀座は特に「小顔」「痩身」「美肌」に力を注いでおり、「切らずに」「すぐに効果が期待できる」施術をメインに提供しております。2020年3月には、「JeisysAward2019」にて、医療ハイフ年間施術数日本一のクリニックとして表彰されました。